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太陽のイメージの創出と再現
至高の秩序と調和の構図に
描き続けることは持続する精神であり、イメージの創出とイメージの再現は一つに結びつく。竹内和彦は一貫して、円と垂直・水平線に原理の構造を置き、淡く
透き通るような色彩と、円を中心にした正方・長方形の配置配色で至高の秩序と均衡を求めてきた。混乱と混沌を昇華し、秩序と調和の緊密なバランスが、空間
の深さと広がりの重層感を呼び起こす。
決定的なことが一つある。画家の自由な発想とイメージの根源が自然と宇宙を一体化する太陽にあることだ。自らの精神の内景を太陽と一体化のイメージで止
場し、いっさいの具象性を排して、太陽の感覚が自己自身に回帰するが如く、イメージの創出と再現を図る。
光に対する鋭敏な感覚と重圧から解き放たれたような自在の線と簡潔な形象が、宇宙のダイナミズムと永遠の時間を増殖させる。人間の知覚体験の不思議さを
静溢の中に喚起し、その後、冷静なる熱狂のイメージが生成される場に展開する純粋で晴朗な”表現的抽象”である。
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