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所在地
大嶌貞男展
展覧会名
大嶌貞男展
会 期
2009年9月7日(月)〜9月12日(土)
時 間
11:00 〜 19:00(最終日17:00まで)
会 場
ギャルリー志門 GALERIE SHIMON
東京都中央区銀座6-13-7 新保ビル3F
TEL:03-3541-2511

『うねりの中から』
作家大島貞男は平面作家であることに間違いはないが、その作品の質感と重量感はただ事ではない。
作品は完全抽象であるが、ひとつの表情を持っており、言葉に置き換えるならば、「海面のような」と言えるかもしれない。海面とは文字通り「面」であって、 深さや空間ではない。しかし、その裏面には深く静かなもう一つの世界があり、海上には時折大きなうねりが現われることもある。

口の重い作家は、どうして作画をやめて、平面そのものに関心を持つようになったかを話さないが、「自分にとっての絵画とは何か」をある時真剣に考えたに違 いない。絵画とは限られた平面の中に、自分の世界を構築する作業であり、同時に芸術に対する自分の哲学を表明する場でもある。立体作品はその点、材料、技 法、予算、サイズなど外側の条件から制作の方向性が決められることが多い。しかし、画家の前にあるのは、白いキャンバスだけである。

作家大島は、試行錯誤しながらも裏側の世界を見せることなく、エネルギーに満ちたその気配だけを滑らかな質感をもって表現してきた。彼のこれまでの制作行 為は、ただ一つの言葉を伝えるために、「あれでもない、これでもない」を繰り返して、40年という歳月を費やしてきたのかもしれない。その言葉とは、巨大 なエネルギーを秘めた大海原が時折見せるうねりのような、「意思と表情を持った平面」だったのではなかろうか。

金澤毅/美術評論家
オープニングパーティー
(左、金沢毅氏、二人おいて作者)
会場風景
寄り添いながら、そして・07-13
皺んでみたが、どこへ行こうか07−12 
900,000円
寄り添いながら、そして09-14
900,000円
蜃気楼
700,000円