2023年5月22日(月)―5月27日(土)  11:00-19:00(最終日17:00まで)









会場風景

1.エデンの園のエバ:神様、私は命の母です!(創世記1~3)
Eve in Eden: My god, I am a mother of Life.

主なる神が、アダムのあばら骨からエバをつくったとある。これをとらえて、新約聖書ではパウロが「男が女から出てきたのではなく、女が男から出てきたものだ。男の頭は神、女の頭は男、女が祈るときはベールを被れ。」と強調する(コリント1.11-8)。しかし、エバに問えば「神様、私は命の母です」となるのでは?





2.ノアの箱船;「 産めよ、増えよ、地に満ちよ」(創世記6~9)
Noah and his Boat: God’s Covenant with Noah

ノアは、主に命じられた通り箱舟をつくって、自分の家族とすべての生き物の雄と雌のつがいを載せて、洪水の中を漂った。洪水が引いた後、神はノアとその妻、三人の息子とその妻に対し、彼らを祝して言われた。「産めよ、増えよ、地に満ちよ」と。しかし、周りには、ネフィリムという強力な異民族の敵がいた。※堕落した天使と人間の女の間にできたのがネフィリム。古代イスラエルと敵対した民族や国家を邪悪と強調するための象徴的描写とも考えられる。





3.バベルの塔(創世記11) 
The Tower of Babylon

ノアの大洪水の後、箱舟のおかげで生き延びたノアの子孫たちは創造主から地上に広く分散して生きることを命じられたが、人間は全地に散らされないように天まで届く塔を立てようとした。神はこれをみて怒り、これら人間の傲慢な企てを妨げるため、それまで1つであった言葉を互いに言葉が聞き分けられないようにしてしまった。そのため、彼らは塔の工事を中止し各地に散らされることとなった。

4.(上)アブラムの妻サライとファラオ(創世記12)
Abraham‘s Wife Sarai and the King in Egypt

カナンがひどい飢饉に見舞われたので、アブラハムはエジプトに下ることとした。その時、妻のサライが美しかったので、自身に危害が及ぶと案じて私の妹ということにしようと提案した。そして、彼女はその美貌故、ファラオの宮廷にめしいれられた。アブラハムも、羊の群れ、牛の群れ、ろば、男女の奴隷,雌ろば、ラクダなどの褒美を与えられた。





5.(下)サライの女奴隷ハガル、イシュマエルを生む(創世記16)。イシュマエルはアラブ人の祖。
Hagar and Ishmael

アブラハムの妻サライには子が生まれなかった。彼女にはハガルというエジプト人の奴隷がいたので、ハガルをアブラハムの側女に入れて、子を得た。アブラハムは、その子をイシュマエルと名付けた。(ユダヤ人とイスラムの間では、イシュマエルはアラブ人の祖先とされる。





6.ソドムの滅亡とロトの妻(創世記19)
The Sinfulness of Sodom and Lot’ wife

主は、ソドムとゴモラの罪(自然に反する邪淫、特に男色や獣姦など)は非常に重いとして、滅ぼすこととした。しかしその中で、正しい者としてロト(アブラハムの甥)とその妻、二人の娘が逃げることを許した。ただ、その時、主は「逃げるとき、後ろを振り向いてはいかない」と命じたが、ロトの妻は振り返ったので、塩の柱になってしまった。





7.ロトの娘たち(創世記19)
Lot and his two Daughters ; The Origin of the Moabites and Ammonites

ロトはソドムから逃げて、二人の娘と山の中の洞穴に住んでいた。姉は妹に、「近くに男がいないので、父のロトに葡萄酒を飲ませ、床を共にし、父から子種を受けましょう」と提案し、姉の得た子はモアブ人の祖となり、妹の子はアンモン人の祖となった。※イエス・キリストはモアブ人の家系から誕生する。





8.イサクとレベカの結婚(創世記24)
Rebecca, a Wife of Issac

アブラハムは年老いて、サラとの間に男の子イサクを得た。彼に嫁を迎えるにあたり、今いるカノンでなく一族のいる故郷で嫁を探すよう、僕を送りだした。僕は、主に「水を飲ませてくれてラクダにも水をくれた娘が、嫁となる娘としてください」と祈ると、その通りにしてくれる娘が現れた。それがアブラハムの兄弟ナホルの息子の娘で、際立って美しく、彼女がイサクの妻となった。





9.ヤコブの夢と,レアとラケルによるイスラエル12支族の誕生(創世記28,29)
Jacob’s Dream at Bethel; Jacob Serves Laban for Rachel and Leah; The Twelve Sons Born to Jacob

ヤコブは夢の中で、「今いる土地を自分と子孫に与えること、子孫が大地の砂粒のように多くなり広がること」を約束された。そして、ヤコブは、母レベカの兄ラバンの娘である、レアとラケルを妻とした。これにそれぞれの女奴隷が加わって、ヤコブは12人の息子を得た。この息子たちが、イスラエル12支族の始祖となる。





10.ユダと嫁タマル(創世記38)
Judah and Tamar

タマルは、ヤコブの12人の息子の一人であるユダの長男の妻であった。夫が死んだので、ユダの次男の妻ととなり、その子は、自分の最初の夫との間の子となるはずであった。しかし、次男は、生まれた子が自分の子とならないので、タマルと寝るたびに子種を地面に流した。タマルは、これでは子ができないので、ベールをかぶり娼婦に化けて、舅のユダから子種を得て、その子がイスラエル12支族の一つ、ユダ族を継ぐこととなった。

  1. ヨゼフとポティファルの妻(創世記39)
    Joseph and Potiphar’s Wife

ヨゼフは末っ子だったため父ヤコブから他の子よりかわいがられたので兄たちの恨みを買い、エジプトに売られ、ファラオの侍従長ポティファイルのものとなった。ポティファルの妻は毎日ヨゼフに言い寄り、ある時、彼女はヨゼフの服をつかんで「私の床にはいりなさい」と言ったが、ヨゼフは服を残して外に逃げた。ただ、これがヨゼフがファラオに取り立てられ、エジプト全土を治めるきっかけとなった。





  1. 一神教の誕生:エジプト第18王朝の王妃ネフェルティティと夫アクナトーン(アメンホテップ4世)
    Monotheism:Nefertiti, Queen of Egypt and King Akhenaton

エジプト第18王朝の王妃ネフェルティティと夫アクナトーン(BC1353-36)は、従来のアメン神信仰を捨て、太陽神アトンを唯一絶対の神として崇拝した。これがモーゼの一神教に影響を与えたとする説が有力に唱えられており、説得力がある。





13.(上)モーゼよ!なぜ金の子牛を崇拝してはいけないのか?(創世記32)
Moses! We shouldn’t worship the bull-calf?

モーゼはシナイ山で主なる神より10戒を授かった。他方、モーゼの兄アロンは金で作った若い雄牛の像をつくり民とともに崇拝した。モーゼはこれに怒り、神が自ら書いた十戒が記載された板を投げつけて壊し、かつ、その日の内に偶像崇拝に加担した3000人のイスラエルの民を虐殺した。





  1. (下)主がモーゼにメディアン人に対する報復を命じる!(民数記31)
    The Lord said to Moses, “ Punish the Midianites for what they did to the people of Israel.”

モーゼは、メディアン人に対する報復戦において、部下が男子を皆殺しにしたもの、女と子供を捕虜とて連れて帰ってきたことに怒り、男の子と、男と寝て男を知っている女を皆殺しにすることを命じるとともに、男を知らない娘は「あなたたちのために生かしてよい」とした。※ペオルの事件





  1. 女士師デボラとバラク(士師4)
    Woman Judge Deborah and Barak

デボラという女士師が躊躇する隊長バラクを急き立てて900両の鉄の戦車を擁するカナン人シセラの大軍団を撃破した。シセラは敗走し、ケニ人へベルの妻ヤエルの天幕に逃げ込み、疲れ果てて眠っているところをヤエルによりこめかみにくぎを打ち込まれて死んだ。





  1. デリラ、サムソンの力の源泉の髪の毛をそり落とす(士師14)
    Samson and Delilah

イスラエルがペリシテ人に支配されていた時、怪力で敵に恐れられていた士師サムソンはソレクの谷にいるデリラというペリシテ人の女デリラを愛してしまった。彼女は、しつこく迫ってサムソンの力の源泉が彼の髪の毛であることを聞き出し、彼の髪の毛をそってしまった。無力となったサムソンはペリシテ人にとらえられた。

17. ベニヤミン族の蛮行とそれに対する全イスラエルの復讐; ベニヤミンのための妻の確保(士師19~21)
The Levite and His Concubine;The War against the Benjaminites; Wives for the Tribe of Benjamin

あるレビ人の側女がべニヤミン族に連れだされ一晩もてあそばれて死んだ。彼は、彼女の死体を12の部分に切り離し、イスラエル全土に送った。その結果、ベニヤミン族を除くイスラエル全土からの40万人の連合軍が、ベニヤミン族を壊滅させた。





18.ルツとボアズ(ルツ記)
Ruth and Boaz

モアブ人のルツは夫に先立たれたが、ユダ族の姑ナオミに従ってベツレヘムに行き、そこで、落穂ひろいをして姑を助けた。それを見ていた町の有力者のボアズ(ナオミの亡夫の親戚)に見初められ、その妻となった。ダビデ王はこの二人の子孫である。





19.(右上)ダビデと、ウリヤの妻バト・シェバ(サムエル記下11)
King David, and Bathsheba, the wife of Uriah the Hittite

ダビデ王は、屋上から水浴びをするバト・シェバを目にとめた。あまりに美しいので召し入れ、子を宿させてしまった。そして、夫ウリヤを前線に送って戦死させ、妻にしてしまった。





20.(右下)ダビデ王と処女アビシャグ(列王記上1)
King David and Abishag

ダビデ王は老人となり、衣を何枚着ても暖まらなくなった。家臣は国中を探し回り、この上なく美しい処女アビシャグをあてがったが、王は彼女を知ることはなかった。





21.(左上)ソロモン王とシェバの女王(列王記上10)
Solomon and the Queen Sheba
 
シェバの女王はソロモン王の名声を聞き、難問を持って彼を試してやろうとやってきた。ソロモンは、そのすべてに解答を与えた。王の分からないこと、答えられないことは、何一つなかったのである。二人は愛し合い、その間の子・ソロモンは、エチオピア王朝の初代皇帝となった。





22.(左下)ソロモンと700人の王妃(列王記上3.11)
Solomon and seven hundred princesses

ソロモン王は、多数の外国人の女を愛し、王妃は700人、側室は300人に達したという。そして晩年には、多くの異教の神を、王妃とともに崇拝するようになった。





23.ユディットとホロフェルネス(ユディット記)
Judith and Holofernes; Judith cut off his head.

とびぬけた美貌のユディットは、アッシリアの将軍ホロフェルネスの陣営に入り込み、彼女をものにしようとしたが泥酔して寝てしまった将軍の首を切り落とし、南ユダを滅亡から救った。





24.ペルシャ王妃エステルと宰相ハマン(エステル記)
Queen Esther and Haman; The bodies of Haman and his ten sons hung from the gallows.

ユダヤ人の王妃エステルは、ユダヤ人の殲滅を図った宰相ハマンを王に願い出て木につるして処刑し、さらにその息子10人を同じく木につるして処刑した。彼女のとびぬけた美貌がユダヤ人を滅亡から救ったのである。

DM